支援の押し売りになってない?東日本大震災での寄付を振り返って}

支援の押し売りになってない?東日本大震災での寄付を振り返って

2023.02.02 プレビューアイコン71

地震大国といわれる日本。


地震に限らず、全国各地でたびたび起こる大きな災害に、寄付の経験があるという方も多いのではないでしょうか。


そのたびにメディアで報道される寄付の側面も忘れてはなりません。


今回ご紹介するのは、そういったところを考えながら震災の寄付をしたという方のお話です。



寄付をする時の注意点


東日本大震災が起きた時、私は九州に住んでいました。

当時は毎日、震災や津波、福島原発の情報をパソコンにかじりついて調べていました。


調べたからといってなんの役にも立たないのですが、そうせざるを得ないほどに大きなショックを受けていたのです。


被災地のために何かしたいと強い衝動にかられましたが、阪神淡路大震災で支援物資が被災者の方々を苦しめていた側面があることを知っていましたので、自治体が支援物資の募集を始めるのをじっと待っていました。


阪神淡路大震災では、湿気臭い毛布や着古された服、生ものなどが送られてきたそうで、その仕分けや廃棄が大変だったそうです。


支援する側が満足するかではなく、受け取る側の満足が大切で、支援の押し売りになることは避けなければいけません。



実際に選んだ寄付・支援は


結局のところ、私が行動に移した支援は、

  • 被災地を支援するNGO団体へ寄付
  • 自治体が支援物資を募集していたのでリサイクルショップで買った毛布を届ける
  • クリスマスに仮設住宅に住んでいる方へプチプレゼントとカードを贈るイベントに参加

の3つでした。


震災が起きた時は、何かしたいという強い衝動にかられますが、寄付が一番いいのかなと今から振り返ると思います。


金銭的な寄付よりも毛布を送る方が「支援した感」があり、私の心はいくらか満たされていました。


しかしそんな自分に気付けて良かったと思います。

前述のとおり、大切なのは私の満足感ではなく、受け取る人の満足だからです。


大震災のような状況ですと、衝動的な支援に走ってしまうことは少なくありません。

注意が必要だと感じました。



金銭や物質以外の支援。癒しの提供


クリスマスカードづくり


クリスマスにプチプレゼントとカードを贈るイベントには、数年に渡り参加しました。


その頃、私の子供たちは幼稚園生だったので、一緒にポップアップカードを手作りすることはとても楽しく、子供たちにとってもいい経験になり、私もいい思い出になりました。


プレゼントとカードを送付しても、被災者の方々が抱えている問題は解決しません。

しかし癒しや楽しさを提供することも、長い目で見ると大切な支援のひとつだと思います。


また、受け取った被災者の方々の嬉しそうなお顔を写真で拝見でき、数年間その様子が見られたことは幸せをいただいたなと感じています。


このイベントは支援しているという一方的なものではなく、交流を深めるということに近かったので、より長く続けやすかったのかもしれません。


どのような支援がよかったのかは、時と場合によりますし、人によっても違いますから答えを出すことは難しいでしょう。


しかし実際にいろいろな支援の方法を経験したことは、私にとって大きな学びとなっています。



寄付にまつわるノウハウを知っていこう


いかがでしたか?


寄付をする側にとって、困っている人をさらに追い詰めてしまうようなことは、当然ながら本意ではありません。


これまでの日本における災害により、少しずつ私たちも寄付という経験を積んできていることと思います。

こういった情報がシェアされ、やがて常識になり、困っている人を苦しめることがなくなることを願います。



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