![[夢を語れ]不器用だった父の愛情に、今できることは}](https://kikyu.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/production/article/2022/05/wD4Iy5T7pXJjlpvPl5BPieLM5caKlO7RCVBE4DWc.png)
誰かに感謝を伝えたい、なりたい自分に近づきたい、夢は十人十色でそれぞれです。
今回は「不器用だった父に親孝行をしたい」という夢をご紹介します。
子ども達の夢を応援し頑張ってくれた両親へ、次は子ども達が夢をもって恩返ししたい、そんな思いがつまっています。
父との亀裂
会社を経営している父は仕事一筋だったことに加えて、子供や家庭は母親が責任を持つべき、という考えを持っていたこともあり、私は子供のころに父と話した記憶がほとんどありません。
私は20代のころワーキングホリデーでオーストラリアに行き、その後オーストラリア人の男性と結婚。
そして現地の永住を決意したことを伝えると、普段あまり話すこともなかった父から「結婚するなら親子の縁を切る」と大反対されたのです。
そのため時間をかけて父を説得して、ようやく結婚を認めてもらいました。
しかし、それから10年ほど経ち、私と夫は離婚することになりました。
両親に報告すると、母は悲しみ、父は激怒しました。
父からの反対を押し切って結婚した後の離婚という結末、父からすれば裏切られたという気持ちだったのでしょう。
そんなことがあり、私と父はほとんど絶縁状態になりました。
父との関係が変わったきっかけ
それから数年経ち、40代になった私は、仕事を辞めてオーストラリアで起業することにしました。
ビジネスが始動すると、私の目まぐるしい日々が始まりましたが、どうにか軌道に乗り始め、生活も安定してきました。
ある時、私が久しぶりに実家に電話をすると、珍しく父が電話に出たため私は何を話そうかと迷ったのですが、ビジネスの近況などを話しました。
すると父はだんだん話に乗ってきて、自分が会社を作った時のことなどを話し始めたのです。
気がつくと私達は随分と長い時間、話し続けていました。
ビジネスの先輩として話せば、いつまでも話が尽きないのです。
そして話の中から、私が知らなかった父の経営者としての側面が見えました。
父も私が思いがけずビジネスを始めるようになり、ようやく会話のとっかかりを見つけたのかもしれません。
不器用な父に返せること
ほどなくして父が脳梗塞で倒れたと電話がきました。
幸い、命に別状はなかったのですが、退院してからは寝たきりに近い生活を送るようになりました。
その後、父は認知症が進み、次に私が帰国した時にはもうほとんど話すことができなくなっていました。
こちらが話すこともあまり理解できません。
せっかく、父と話したいことがたくさんできたのに、それは叶わないことになりました。
それから母も病気がちになり、私は日本にしばらく帰国することになりました。
今は母を支えること、父の介護という形で親孝行をしています。
父ともっと話したいことがあった、もっとしてあげたいことがあった、心を通じ合わせる機会が少なすぎた……と、後悔することはたくさんあります。
しかし、最後の最後にやっと父との接点を見つけて、不器用な愛情を見出すことができたのは幸いでした。
私の結婚に反対したのも、離婚して激怒したのも、父なりの私への愛情だと分かった今、わだかまりなく父への親孝行ができると思います。
ふとした「きっかけ」が夢へ
今回ご紹介した方は、お父様に親孝行をしたい、という夢を持っていました。
この方のように「きっかけ」から気付く家族の愛情、それに「返したい」、という夢は本当に素敵ですね。応援しています!
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