小説出版の夢を叶えるまでの挫折と軌道修正の繰り返し}

小説出版の夢を叶えるまでの挫折と軌道修正の繰り返し

2022.09.13 プレビューアイコン130

私の夢は自身が書いた小説を出版することでした。


プロの小説家になって職業として小説を書くというのではなく、アマチュアのまま例えば大好きな歴史小説を書いてそれを書籍として出版したいというのが私の夢でした。


そんな私がその夢を叶えるまでに繰り返した、挫折と軌道修正のストーリーをお話します。


立ちはだかる費用の壁


私の夢を叶えるには大きな壁がありました。


もしもプロの小説家になれるほどの才能や運などが伴っていたとしたらの話ではありますが、プロなら出版社からハードカバーや文庫本として書籍を出版することは問題なく可能なことだと思います。


しかしアマチュアの場合は、スポンサーがいるわけではないので、懸賞小説などに応募し入賞することでその雑誌に掲載されるか、あるいは自腹によって自費出版するしかありません。


自費出版は、費用さえあれば、アマチュアが出版物を出す手段として最も確実性があります。


しかし、当時、自費出版は多額の費用を要すると言われており、費用的に無理だと思った私は、まずは出版社に就職することを思いつきました。


そのため、就職活動先としてマスコミ(出版社)をターゲットにし、そこで発行している出版物の記者として出版に関わろうと考えたのです。


しかし、私が就職活動を行なっていた年代は冬の時代の就職難の時で、一般企業への応募をスルーし一般企業よりも内定が出るのが遅い出版社にのみに賭けるリスクは大きかったこともあり、いち早く内定の出た某メーカーに就職を決めてしまいました。


苦しい家計の中、大学まで進学させてくれた両親に対して、就職浪人になってさらに迷惑をかけたくなかったからです。


そのため「出版社に就職しなくても出版はできる」という勝手な解釈と新たな決意を胸に私は内定した某メーカーに就職しました。


自分に言い訳しながらの最初の挫折と軌道修正です。


今ある環境の中で見つけた、夢に近いタスク


小説出版の夢を叶える


そこでの配属先は商品企画関係の部署でしたが、幸運にも担当業務の一つに、自社で製造販売している製品の取扱説明書を作成する業務がありました。


書き物としてのジャンルは大きく異なりますが、取扱説明書も見ようによっては立派な出版物であり、何よりも(内容は別として)自身が書いた文章が活字となって出版されるということにある種興奮しました。


そして早速私は取扱説明書の作成業務の担当を上司に希望し、みごと認められました。


それから当分の間は自分が書いた内容の取扱説明書が出版される様子を満足しながら見ていましたが、やはりもともとの夢とはかけ離れており、納得はできていませんでした。


取扱説明書内の文章は自身で書いているとはいえ、そのベースとなった内容は設計者からの技術資料であり、私はそれを元にリライトして原稿を作成しただけで、自分の自由な意思による文章ではなかったからです。


また取扱説明書作成担当は私一人だったにもかかわらず、常に数十件の案件を抱えていて超多忙だったため、作成作業自体がやっつけ仕事になってきて、尚更に当初の夢からは遠ざかって行くような気がしました。


そこで仕事の内容と自分の夢とを分離することにしました。


二度目の挫折と軌道修正です。


夢を形にするための試行錯誤


これ以降、私は小説・出版を【趣味】として扱うことにしました。


ちょうどその頃その方向性に近いツールとして、ブログというものに出会いました。


ブログのよいところは成果物が紙(書籍)ではなくパソコンなどの電子機器で閲覧するデータなので、簡単に入力/修正/編集ができ、活字媒体として容易に公開できることです。


ブログそのものは小説というよりも日記形式の投稿ツールですが、活字になって出版(公開)されるという実態は私の夢の達成に近いように感じられました。


私はブログで日常生活、グルメ散策、歴史散策の3本を立ち上げ、連日投稿を続けました。


ブログは趣味としても満足できるものでしたが、やがてこのブログにも不満が出てきました。


本来小説指向の私にとってブログの記事はどれも単発の記事の羅列でストーリー性がないというのが理由でした。


そこでブログを活用して小説を書いてみようとも試みましたが、日記のような形で公開するブログ形式では新聞小説のようなスタイルになり、日々の負担が半端ではなく、この方法もすぐやめました。


またしても挫折です。


とうとうつかんだ自分なりの夢の形


そんな時、電子書籍と出会いました。


電子出版自体の存在についてはすでに知っていましたが、出版社における出版形式の変化であり、個人には関係ないと思っていました。


しかしある日、電子出版が個人で、それも無料で作成でき、さらに電子書籍の販売サイトがインターネット上にあると知って飛び上がらないばかりに喜びました。


そして色々と電子出版について調べたところ、最も私の夢を叶える最良の方法であることを認識し、早速採用することにしました。


最後の軌道修正です。


これにより、ついに私は電子出版という方法を使って歴史小説を執筆し、電子書籍販売サイトにアップしました。


ついに自身の書いた小説が出版され、長年の夢が叶ったのです。


その時の感動は今でも忘れられません。


現在、オリジナルの歴史小説は2作目も完成し、引き続き執筆に勤しんでいます。

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