幼い頃から、将来は警察官になって、白バイ隊員になることを夢見ていました。
大学3回生になり、周りは皆スーツを着て就職活動をしていましたが、私は警察官採用試験の勉強一本に絞っていました。
予備校に通うお金もなかったので必死で独学で勉強をし、なんとか合格をつかみ取り、卒業後にすぐに警察学校に入校する事が決まりました。
警察学校で夢を見直すことに…
警察学校では、警察官として一人前になるために厳しい訓練をします。
そのことはもちろん理解した上で入校したのですが、実際に入校すると想像以上に大変で、訓練以外の日常生活の場でも常に緊張感を強いられる生活でした。
元々オンとオフを使い分け、オフの時は1人の時間を大切にしたい性格だったため、プライベートの時間が少ない寮生活には向いていなかったのだと思います。
警察学校に入校して3ヶ月ほどたったある日、突発性難聴を発症して警察官になる夢を諦めてしまいました。
私はそれまでの人生の中で、受験や試験などでも順調に志望校に合格してきていたので、ここにきて初めてと言えるくらい大きな挫折を味わい、精神的にもとても辛い経験でした。
新たな夢
警察官の夢を諦めてからも、自分がしたいことに拘り再就職先を探しました。
やがて私は、就職活動をする際に警察官か介護士かで悩んだことを思い出し、その方向で仕事をしようと方向転換したのです。
私は、介護や社会福祉という分野に学生時代から興味を持っていて、大学ではそのような勉強をしていました。
そしてその中でも、障害を持つ者が身内にいる私は、障害福祉という分野に興味がありました。
介護、福祉分野での仕事を探し、就労継続支援B型事業所という障害を持った方の職業訓練の作業所に就職しました。
最初は障害を持った方の利用者様の特性や対応の仕方を見極めるのに毎日が精一杯でしたが、だんだんと利用者様と接することの楽しさや、利用者様が目標を達成した時に感じられる喜びにやりがいを感じられるようになりました。
仕事に行く事が楽しく、職場で皆といる空間が大好きになり、人の役に少しでも立ちたいと思っていた私には天職だと思いました。
そしてこの仕事が楽しい、自分に合っていると思い、その後障害を持った子どもの療育にも携わりたいと考えるようになり、保育士の資格もとりました。
私の夢は警察官を諦めて障害福祉の分野に方向転換した頃から現在までずっと繋がっていると考えています。