結婚したら妊娠する、その流れは当たり前?
私は、結婚したらそのうち普通に妊娠して、普通に出産するものだとぼんやり考えていました。
そのため、結婚をして夫婦で子どもを持とうと決めたにも関わらず、なかなか妊娠しなかったときには「あれ?」とちょっと不思議に思いましたが、その時はそれほど深刻に考えることはありませんでした。
しかし、毎月毎月妊娠していないことがわかるたびに、私の気持ちはだんだん沈みました。
反対に「子どもが欲しい!」と思う気持ちはどんどん強くなっていきます。
当たり前に自然に妊娠すると思っていたのに…と挫折を味わっていました。
不妊治療への挑戦
そんなある日、夫とテレビを見ていた時に「不妊治療」についての特集を目にしました。
私たちはそれまでは病院に相談するのは大げさ過ぎるのでは?と話していたのですが、その番組ではたくさんのご夫婦が病院に相談し、医療の力を借りて妊娠に辿り着いていました。
それを見て、改めて夫と話し合い、妊娠を目標に治療をしてみようという結論を出しました。
しかし実際に不妊治療を始めてみると、想像以上に大変なことばかりでした。
治療に合わせたスケジュールで通院しなければならないので、定期的に有給休暇を使わなければならないこと、女性である私は痛みや苦痛を伴う治療や薬が多くあること…そしてそれらをなんとか乗り越えても、必ずしも妊娠が叶うわけではないこと…。
事前に1回の治療で妊娠するとは限らないと聞いていたので、それを何ヶ月も続けました。
妊娠と言う目標に向かって生活の最優先事項として動きました。
そして、気が付くと不妊治療を始める前よりも焦燥しきっている自分がいました。
休息期間
そんな私を見て夫は「一度不妊治療を休もう」と言ってくれました。
そして、今まで治療に使っていた時間を、旅行をしたり二人で楽しむ時間にしようと、一旦の軌道修正をしてくれました。
その提案のおかげで、私は久しぶりに妊娠のことを忘れてのんびりと過ごしたり旅行を楽しんだりすることができました。
「またそのうち治療に戻らなくては…」という気持ちも頭の片隅にはありましたが、それを「いつ」とするかは決めないでおくことにしました。
体の異変
そして数か月経ったある日、私は体調が少しおかしいことに気づきました。考えてみると生理も遅れています。
慌てて検査すると、なんと陽性でした!
妊娠を目標に治療を頑張っていた時には挫折したけれど、「まあいいや」と治療をやめてのんびりしていたら妊娠できたなんて今思えばおかしな巡り合わせだと思います。
しかし、つらくなっている私を見て、夫が軌道修正してくれたおかげで今があると思うと、あのとき治療を休むことを提案してくれた夫にはとても感謝しています。