
人は、挫折をしなければ本当の自分に向き合うことができないし、真に目標を掲げることもできないと思っています。
私がそんな考えに至った経験をお話します。
時代の変化でこれまでのやり方が通用しなくなった
営業という仕事は、地道な作業で取引先に頻繁に伺うことが新たなビジネスチャンスを生む仕事です。
仕事の成功率を上げるためには、営業のビジネステクニックも必要ですが、まずは足を運んで経験を積んでいくということが、一番の近道だと、かつての私は信じていました。
しかし最近では、それだけでは営業成績を伸ばすことが難しくなってきています。
以前であれば、頻繁に得意先を回って信頼関係を築ければ仕事を頂けることも多かったのですが、最近では信頼関係をいくらで築いても、いざ受注という段階になると非常にシビアで、営業成績を以前のように伸ばすことが難しくなりました。
これは私にとって非常に大きな挫折になりました。
営業に限っては自分の仕事に誇りと自信を持っており、時代が変化したとしても影響はないと思っていたのですが、そのような自信は次第になくなってしまいました。
営業成績を伸ばすことができず、非常に肩身の狭い思いを何ヶ月も味わうことになりました。
やはり仕事がうまくいかないと自分の部下に命令を出すのも弱腰になってしまい、自分の仕事に支障をきたすようになっていきました。
今の状況をどうにかして好転させようと色々な努力をしましたが、空回りばかりでなかなかうまくはいきませんでした。
先輩の言葉
ある日、以前お世話になっていた先輩と街で偶然出会い、その場の流れから自分の今の状況を相談することになりました。
自分の努力は全て無駄で、先が全く見えないことを恥ずかしながら先輩に相談しました。
すると先輩は、そのような経験は君にとって決して悪いことではなく、前向きに捉えなければならないとアドバイスをくれました。
先輩も同じような経験をされており、2年間ほど辛い思いをされたそうです。
その時期に、自分の中でさまざまなことを考えることで、成長ができたとおっしゃっていました。
それを聞いた時に、一つの目標ができました。
今の状況をマイナスに捉えるのではなく、誰にでも起こり得ること、その経験を糧にして、更に成長していくべき時期に来ているのだと思ったのです。
そして、自分のペースで努力した結果、少しずつ、営業成績が上がるようになり、周りからも認められ、以前のように部下にもしっかりとした仕事の指示を自信を持って指示することができるようになりました。
人は挫折をしなければ成長はできない生き物なのではないかと、今では前向きに考えるようになりました。